鈴木重孝うつわ展予告 その③
2013年 4月 2日
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また、鈴木重孝さんの作品は、バラエティの豊かさも欠かせない魅力です。 長谷川朋之(文吉堂) / Tomo Hasegawa |
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・柔らかい白 / 白磁 白磁というと硬質で、繊細で、冷たい印象があります。しかし、鈴木重孝さんの白磁は冷たくない。美しいだけでなく、たおやかさが魅力です。細部まで配慮して作陶されるから、薄くても温もりが感じられる。柔らかい白磁が新鮮です。 |
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・輝く黒 / 引き出し黒 普通、焼き物は焼成後、急激に冷やすと割れてしまうため、窯の蓋を開けずにゆっくり冷まします。 これに対し、窯で焼いている真っ最中に取り出し、急冷することから“引き出し黒”と呼ばれています。 黒と言っても、その向こうに様々な色を湛えています。赤や緑、蒼、時には黄金色が眠っていて、光にかざすとそれらが鮮やかに輝きます。光の具合によって その表情を変化させるのです。多面性と奥深い色味は、薪窯による窯変ならではの見所。鈴木重孝さんの“引き出し黒”は鮮やかな色味と、心地よくも美しい形 状が楽しめます。 |
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・モダンの織部 / 織部釉 古田織部は利休の弟子でありながら、佗茶とは真反対のスタイルを追求しました。しかし、一過性ではなく、後世の茶の湯にスタイルを定着させました。装飾を 加えていくプラスの器。白と黒の対局にあるもの。「懐石の非日常にはよく合う……」と鈴木重孝さん。鮮やかで深みのある色味が魅力です。 |
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・彩りの黒 / 黒磁プラチナ彩、黒磁鉄状紋 黒肌の器に独特の仕上げを施し、類い希な印象が魅力。それでいて、奇を衒ったような不自然さはありません。盛りつけた食材を鮮やかに引き立てる、器本来の機能を高めた意欲作品です。 |
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・普遍の美 / 高麗茶碗 個性を追求するあまり、若い頃は伝統的なスタイルを避けていたという鈴木重孝さん。これまで様々なチャレンジを続けてきて、今「どれだけ伝統美に近づけるか?」改めて挑戦してみたくなったそうです。 時代を超えて愛されるのには理由がある。流行に左右されない普遍的な価値観の追求。新しい器を追求してきたからこその原点回帰。優れた感性と高度な作陶技術が、新たな魅力を紡ぎ出す。 |
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大井戸茶碗 poto 写真家 長谷川朋之氏 提供
いよいよ明後日から、お楽しみに!
鈴木重孝「うつわ展」 |
ギャラリーがにぎやかになりそうです。
特別展示は冬季休廊していたので、
久しぶりにお会いできるお客様との時間も楽しみです。(^^)
ぜひ、お気軽にお立ち寄りくださいませ。